朝になって沈む前に、これで君に会いにいく【イラスト紹介】

イラストタイトル/朝になって沈む前に、これで君に会いにいく。

数時間の猶予。身を投げ出して浮かぶ瞬間の恐怖なんてなかった。
嘘偽りなくシンプルで、なおかつ揺らぎない感情で地を蹴った。

浮いた体が、ふわりふわりと空気の中で揺れていて、
冬の冷たい空気が頬を刺す。

充電はあと10%。たぶん途中で尽きるだろう。
それでも良いと思った。たどり着く自信があるから。
瞬く間に雲の付近まで舞い上がって、下を見下ろすと深夜の街は眠っていた。
自分の家はとうに見えなくなったけどそれでも不安はない。

ここまで飛んでも不安はない。理由は嘘偽りなくシンプル。
君に会いたいから、
朝になって沈む前に、これで君に会いにいく。